2022年12月27日

自らより良い学校を作る子ども

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・来週の月曜日のゲーム実施に向けて、くじ作りとルール説明を考えました。くじは枝を利用したところがポイントです!
・関係のBチームとこれからどういう風に活動をしていくかお互いに相談し合いました。結果は合同で行う活動を新たに考えていくことにしました。
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今回は、
児童生徒が自ら課題意識をもって、
「より良い学校を自ら作る」ことを実践する
イニシアチブ・タイムについて紹介します。

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冒頭の文は、
中学生がオンライン上で提出した、イニシアチブ・タイムの活動記録からの抜粋です。
彼らは、チームのリーダーとなって、
話し合いをまとめたり、スタッフへ情報共有や相談をしたりしています。
そして、
このような活動記録を逐一ていねいに作成し、共有してくれるのです。


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委員会活動によって育むことのできる子どもたちの姿は、
・社会において課題を発見する
・課題に対する具体的な解決策を見出す
・他者と協働して課題解決に向けて行動を起こす


といったものでしょう。

私たちは、
いま自分が所属している社会に対して、
「もっとこうだったらいいのにな」
と考えることがあります。


そのときに、
「なんで自分はこんな目にあっているんだ」
「誰か何とかしてくれないのか」
と怒ってしまうのですが、
これでは社会は一向に良くはならないわけですね。



そう、
グリーン・ヒルズで育った子たちには、
「自分たちで行動しよう!」
という前向きな姿勢で社会に希望をもたらしてほしいのです。

そのために、
私たちは自分から進んでより良い学校を作ることを体験的に学ぶ、
「イニシアチブ・タイム」に取り組んでいます。






チームの結成は、
「より良い学校ってどんな学校?」
という問いから始まりました。

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こんな学校がいい、という意見を出し合っていき、
「ではそんな学校をつくるために必要なことは何?」
と考えると、自然と自分たちのやることが見えてきます。


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そうしてチームを結成して、取り組んだ子どもたちは、
活動ごとに成長を見せてより自律的に課題に立ち向かう人へと近づいていきます。

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みんながもっと信頼し合える関係を作るにはどうしたらいいだろう?
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外をきれいにして心地よい環境を作ろう!
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―活動記録より―――――――――――――――――――――――――――
成果

team2が掃除した側溝は、team1と同じく、学校から見て一番右端の、曲がり角の部分です。落ち葉をどけて、床が見えてかなり綺麗になったー!ぐらいのところで時間により途中で強制終了となりました。
(後から思うとかなり早いペースで作業できていて、全員でやった時よりも進んでいました。私達すご〜い(*´꒳`*))

成果を出せた要因

・役割分担ができていた
・力がいる作業は高学年や中学生が率先してやってくれていた
・低学年の人に指示が具体的に出せていた(例えば、 〇〇君あそこの落ち葉溜まってるところやって!あ、1人じゃ大変だから〇〇ちゃんも一緒に! みたいな。)​
・みんな楽しんでいた(私の視点からはそう見えた)
あと、前回と同じように、
・メンバー全員が一生懸命やった
・終わるのが名残惜しくなるほど気合十分に取り組んでいた(特に低学年の人たち)
・始めた後がサクサク進んだ
              ことです。

課題

活動についての課題は​今のところ無さそうに見えました。(あくまで私の視点からの話ですが)。…つまり、これから出来る可能性もあるという事です。

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「自分たちでより良い学校をつくることができる」
という自信が感じられる活動記録です。

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社会に出たときに、同じ年齢・同じ価値観の人とだけ関わって仕事をする人がどのくらいいるでしょうか?
1年生から中学生までが暮らす学校だからこそ、年齢も異なる人同士の共同作業を体験し、
中学生はその中で芽生えるリーダーシップを伸ばしていくのだと思います。

1年生は1年生なりに、中学生は中学生なりに、
より良い社会を自らつくっていく人として育つ時間となるように、
これからもイニシアチブ・タイムは続きます。


2022年12月27日
posted by greenhills-school at 12:03| 日記

2022年12月02日

インドと日本から貧困の解決を考えよう


冬休み!
クリスマス!
年末年始!

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なんだかそわそわと走り出したくなる、師走の始まり。
先日降った初雪に、子どもたちは大喜びです。


そんな日に、
インドからのゲストをお迎えしました。


インドの農村で貧困の削減に取り組む事業を行う、
Drithteeという企業の代表Satyanさんです。

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高学年〜中学生に向けて、
貧困の解決に向けて今どのように行動したらよいか対話する機会を作っていただきました。

サティアンさんは、
通訳を通してDrithteeの事業について詳しく教えてくれました。


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それでも、英語でお話しする言葉を、
子どもたちは一生懸命聞き取ろうとしています。

「インドってどこにあるんだっけ?」
「人口は10億人以上いるって聞いた」
「Googleの社長はインド系だって?」


知っている知識も少しはあったのですが、
お話を聞いていくと、
知らなかったインドの実態が明らかになります。

「人口はもうすぐ世界一になるんだ」
「地区によっては働けない人もたくさんいるんだ」
「特に女性の働く機会が極端に少ないんだ」



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そんな、インドの農村部の雇用問題に取り組むDrithteeの皆さん。
後半は輪になって対話をして、
どのような解決策が考えられるか話し合いました。

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子どもたちも、
「自分たちのアイデアが何か役に立つのかな?」
という感じがありましたが、
ちがう文化の人の意見というのが大事なのだそうです。


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「私は好きなことを仕事にしたいと思ってるよ」
「子どもの頃から、いろんなことを体験していたら、仕事にもつながるんじゃないかな」
「私は親がこんなことをしているのを見て育ったよ」


などなど、
彼ら目線の言葉にうなずくサティアンさんです。



探究のテーマにもつながるお話に、
5・6年生も興味深く聞いています。

特に子どもが平等に得られるとよい権利について探究していて、
8時間かけて水を汲みに行って学校に行けずにいる子がいることも学んでいました。

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中学生にとっても、
国際的な視野で将来のことを考えるいい機会です。

「私は将来外交官になろうと思っていて・・・」


と質問する人の目も真剣です。


では私たちはどう行動するのか


「Taking actionが大事なんだよ」
と話すサティアンさんも、
まさしくアクションを起こして事業を立ち上げたと言います。

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ここに参加した人たちが、
きっと新たなアクションを起こしてくれることと思います。
これからの彼らの学びに期待しましょう。

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2022年12月2日


DrithteeのWebサイトはこちら
https://drishtee.in/
posted by greenhills-school at 18:54| 日記