朝学校に来ると、
中学生たちを乗せたハイエースが出発準備をしていました。
どうやら、これからクラスで出かけるようです。
まず訪れたのは、
木島平村。
ここに、目的の物づくりの工房があります。
中学生は1学期に、
ウッドパズルやオブジェの制作をして、
卓上糸のこなどの工具を使えるようになっていました。
作り出すことの楽しさは小学生も中学生も大人もいっしょ。
今回の体験では、ガラス細工の制作にチャレンジします。
たどり着いた目的地は、
「夢屋ガラス工房」
山奥の牧場のような雰囲気で、
二人の先生に迎えていただきました。
外のベランダで、もとになる色ガラスと模様が決まったら、
さっそくトンボ玉作りに取り掛かります。
バーナーを使って火にかけると、
すぐにガラスがトロトロに。
まんまるの玉にしたいのですが、
棒を水平に保つことが大事だそうで、これがけっこう難しい。
ガスバーナーの炎との距離感にも気を付けながら、
模様を刻み込んでいきます。
コツをつかんだ中学生。
とってもきれいなトンボ玉のできあがり!
次に訪れたのは、
小布施町にある岩松院
ここには、江戸時代からのビオトープがあるという情報を得て、
行程に加えることにしました。
スタッフの方から話を聞くと、
葛飾北斎が88歳の時に描き上げた『八方にらみ鳳凰図』が小布施町での最後の作品となって、
90歳のときに江戸で亡くなったそうです。
一年かけて描いたという作品は、
大きさ畳21畳分。
塗り替えはなく、180年前の江戸時代のまま。
現在の貨幣価値で換算すると、
なんと約4800万円の費用をかけて制作されたんだとか。
これにはみんなびっくりです。
カエル合戦で有名な池は、
コオホネでおおわれていました。
毎年4月20日には、数百匹のアズマヒキガエルが周辺から集まっていたそうです。
ところが、
近年はその数も一気に減少していて、
昨年見つかったのはわずかに4匹。
来年には1匹もいなくなってしまうのではないかと、
お寺の方も心配していました。
ビオトープがもつ、
「生き物が自分らしくいられる環境」というのを保つことは、
とても難しいことなのかもしれません。
貴重な体験と、
トンボ玉のおみやげ、
そしてビオトープ作りのさらなる課題を発見して、
中学生の一日校外学習は終わりました。
みんなの気づきや学びを、これからまとめていきます。
2021年9月8日